今週のお題「あったか~い」
こんな所に
失くしたものが
あったか~いと
置き忘れ
コンナ トコロニ
ナクシタ モノガ
アッタ カ~イト
オキワスレ
残る命の
短さ知れば
此の世に大なる
悩みなし
ノコル イノチノ
ミジカサ シレバ
コノヨニ ダイナル
ナヤミナシ
コンビニの中には、買った商品を客が自分で袋詰する店もあります。
スーパーマーケットは以前から客が袋詰する店が多かったですが、コンビニは、マイバックの利用が推奨されるようになり、レジ袋が有料になってから客が袋詰する店が出てきたと思います。
ただし、私がよく行く店に限って言えば、客が袋詰をするコンビニは今でも少ないです。
さて、昨夕のことです。
私は客が自分で袋詰をするコンビニに入店しました。すると、出入口の近くに設置された袋詰用の台のところで、仕事の帰りだと思われる少し汚れた作業服のオジさんがレジを済ませた商品をちょうど袋詰しているところでした。
オジサンというより初老の男性というほうが正確かもしれませんが、ここではオジサンと呼んでおきます。
オジサンは袋詰の途中で、買ったばかりの日本酒のカップを床に落としてしまったのです。カップがすべって手から離れてしまったようです。
カップはガラスですので、床に落ちると割れ、あたり一面に破片が飛び散りました。こぼれた日本酒は床に広がってゆきます。
割れた音に気がついて、店員もすぐに駆けつけてきました。
オジサンは、
「すべって落としちゃってさ、カップ割れてさ、酒で床が濡れちゃったね、悪いね、ごめんね」
と、若い店員に謝りながら、破片を拾おうとしました。
「いいですよ。だいじょうぶですよ。片付けますので、このままでいいですよ」
と、店員は言いましたが、それでもオジサンは、
「悪いね、すまないね、床が酒だらけだね」と、何度も繰り返し、謝り続けています。
だけどさ、床に広がってしまった日本酒、そのオジさんにとって、もの凄く大事で貴重なものなんじゃないかな、と、私は思うんだよね。
たった一本しか買わなかったカップ酒。それを落として割ってしまったのは、とても残念で悔しいことだと思うんだよね。
酒好きなら分かるさ、その一本を飲むことをどれだけ楽しみにしていたか。そして、本当は一本だけじゃ足りないってこともさ……
でも、その悔しさ、無念さを押し殺して、オジサンは何度もなんども店員に謝り続けているんだよね。
私はオジサンの胸中を察し、その人柄や心根に思いを馳せ、どうにもやるせない気持ちで店を出ました。
一週間ほど前に、ミントをジンに詰め込んでミント酒を作ろうと試みた。
うっかり一週間も放置してしまった。一週間も漬け込んでいると、上の写真のようにジンの色が薄黃緑色になってきた。ミントの葉や茎の色素が溶け出たのであろう。
それに、写真ではよくわからないだろうが、ミントの葉が少し黒ずんでいる。気持ちのよい色ではない。一週間は放置のしすぎ、漬け込みすぎたのかもしれない。
正直に言えば「あまり飲みたい気はしない」
それでも、とりあえずグラスに注いでみた。
キレイで鮮やかなミントグリーンなどとは決して言えない色だ。お茶の色に似ているかもしれない。それはそうだろう、どちらも緑葉から抽出された液体なのだから。
まずニオイを嗅いでみた。ミントの香りはしなかった。さらにミントの揮発性もまったく感じられない。ミント酒作りは失敗である。残念だ。
では草クサいかというと、意外にそれほどでもない。そもそもジンという酒はそれ自体が草クサいものである。そのジンにミントという草を漬け込み、この色になったことで、草っぽいニオイが増すかと思えば、そうではなかった。むしろニオイが抑えられている。なぜだろう?
とにかく恐るおそる飲んでみた。やはり、ジン独特のフレーバーが減少している。ミントの風味も感じられず、癖のない味に変質している。
しかし、それなら飲みやすいかといえば、そんなこともない。風味があまりないため、かなりボヤけた味になってしまっていて、旨くないのだ。
どうして風味が減少したのか、その理由はわからない。ジンのニオイとミントのニオイが打ち消しあったのか…… いや、そんなことって有り得るのだろうか。さっぱりわからない。
理由は不明だが大失敗であることは間違いない。
どんな作用でこんなことになってしまったのかわからないが、ミントを入れていた時間が長すぎたことが悪く働いていると推測される。葉っぱが黒ずむまで放置したら駄目だろうね、そりゃね。
またもし試みるとしたら、ミントを入れてからあまり時間を置かずに飲んでみたい。
とはいえ、今回の失敗作も、結局、ひと瓶すべて飲んでしまったので、それほど不味いわけでもなかったのかもしれない。いや、単に私が酒に意地汚いだけか。
とりあえず、悪酔いすることはなかったし、二日酔いになったり体調を壊すようなこともなかったことは付け加えておきたい。